日本はこんなに魅力的!?中国視点のススメ
日本はこんなに魅力的!?中国視点のススメ

日本はこんなに魅力的!?中国視点のススメ

ライター
公開日
Dec 10, 2021

中国式ビジネスや中国文化から学びや気づきを得ようという主旨でお届けしているこのシリーズ。今回は視点を変えて私自身の体験から「ここは日本の方がイイね!」という部分をお届けしてみようと思います。

街がきれい

中国の友人が初めて日本に来た際、ほぼ全員口をそろえて言うのが「街がきれい!」ということです。この場合の「きれい」は清潔で整っている、ということ。私にとってなじみ深い街の深圳は、ほんの10数年前まで治安も悪く街も殺伐としていたそうですが、現在ではあちこち再開発されていて東京にいるような感覚に陥るほど十分にきれいな街です。さらに大都市である北京や上海も同様でしょう。

正直なところどこが日本とそれほど違うのかはっきりわからず、何人かに理由を尋ねてみたことがあります。彼らの話では、建設中のビルや工事現場が覆いで隠されていることや道に段差がなくフラットなところなどがとても整然とした印象を与えるそうです。

実際、深圳では解体途中のビルがもうもうと土埃をあげている姿がむき出し、ということはありました。そういう風景に深圳の活力を感じていましたが、改めて日本の街並みと比べてみると日本の方が確かに整然とした印象があります。

そんな見落としてしまいそうな細やかな配慮が、初めて日本を訪れた中国の人々に特別な印象を与えているというのはとても興味深いことだと感じました。まさに「神は細部に宿る」ことの証かもしれません。

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店員さんが礼儀正しい

もう一つ、初めて日本に来た中国の人によく言われるのが「店員さんがとても礼儀正しい!」ということです。例えば、お店に入ってきたお客様を「いらっしゃいませ」とお迎えするのは業種に関わらず日本では普通のことですが、中国ではちょっと事情が違います。一部の高級店では日本に負けないホスピタリティを体験することができますが、日常的に利用するようなお店で日本のような接客を受けることはあまり期待できません。例えば街中のコンビニに行っても店員さんは座ったままスマホを見続けていることが多いですし、声をかけられても「何をお求めで?」とぶっきらぼうに言われたりします。

また、店員さんに道を尋ねたりすると「業務以外のことはムダ」という合理性が発揮されるのか、「そんなの知るワケないでしょう?」と冷たく突き放されてしまうことさえあります。そんな対応に慣れている中国の友人にとって日本式はやはり感激するようで「道をきいただけなのに日本の店員さんはすごく親切に教えてくれたの!」とわざわざ報告してくれた友人もいました。

このような日本式接客を体験した中国人はみな「とても心地がよかった」と評価していました。時に顧客側が行き過ぎた要求をして問題になることもありますが、中国の友人たちの話を聞き、日本の「おもてなし」の心は国を超えて響く素晴らしいものだと改めて知ることができました。

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トイレに紙がある

10数年前までの中国には「ニーハオトイレ」と呼ばれる、お隣同士で会話をしながら用をたすような仕切りのないトイレがまだ残っていたと聞きます。思い起こしてみると、その頃は私の知り合いにも「トイレが嫌だから二度と中国には行きたくない」という人が何人もいました。しかし、近年中国のトイレ事情は大きく変わっています。

特に2017年ころから政府主導の「トイレ革命」により水洗化や公衆トイレの設置が急速に進んだと言われています。トイレを整備することで衛生環境を整え、疫病などの蔓延防止を図り、中国国民の命を守るというのが本来の「トイレ革命」の主旨ですが、結果として私たち外国人にも大きなメリットがあったといえるでしょう。

私が頻繁に中国に行くようになったのはトイレ革命の前後からなので、都市部の学校やショッピングセンターなど公共の場のトイレはすでにみな個室の水洗トイレでした。日本ほどピカピカではないにしてもある程度清掃も行き届き、入るのがためらわれるようなトイレに遭遇したことは一度もありません。

ただ一つだけ、日本と違うのが備え付けのトイレットペーパーがほぼないことです。「ニーハオトイレ」のように日本とまったく違うトイレであれば意識できたかもしれませんが、今では日本と変わらない外観のトイレがほとんど。ついつい日本の感覚でトイレットペーパーを持たずにトイレに行ってしまうという失敗を何度犯したかわかりません。聞くところによると盗難やコスト増を懸念し、トイレットペーパーは設置しないのが普通だそうです。おそらく日本でも盗難やコスト管理に苦慮しているとは思いますが、それよりも使う人々の快適さを優先させているのは日本のおもてなしの心がなせる技と言えそうです。

もっとも、中国はテクノロジーを活用して便利を求める傾向があるので、このトイレットペーパー問題もいずれテクノロジーによって解決されるかもしれません。

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安心して100均の製品が買える

第1回のAliExpressの時にも触れましたが、中国では安価な物を買う際に不良品リスクを意識しなくてはいけません。合理的でニーズがあるからこその商習慣ではありますが、やはり不良品に当たってしまうとガッカリするもの。

その点、日本では100円ショップの商品であっても不良品に当たることはほとんどありません。私も以前はそれが当たり前のことだと思っていましたが、中国生活を経験した後に日本の100円ショップで充電ケーブルを手にした時、ふと「ここにある製品に”ハズレ”はないんだろうな」と思い至り、言いようのない安心感に感動を覚えたことがあります。

これは日本の「息苦しさ」につながる部分でもありますが、やはりこの安心感は日本人の勤勉さや創意工夫の賜物であり、特筆すべき点だと感じます。中国の人々が日本で「爆買い」をしていたのもそんな「日本クオリティ」への信頼と安心感があってのことでした。

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「細やかさ」の表裏

こうして中国視点で日本のよさを見てみると、中国にはない日本の特徴として「細やかな心配り」を重視している点が浮かび上がってきます。道行く人々が不快にならないように、誰でも快適に過ごせるよう街を整備し、お客様には心を込めたおもてなしを心がけ、不良品が出ないように細心の注意を払う。そんな他人本位の細やかな心配りは間違いなく日本の素晴らしいところであり、その価値を多くの中国の人々も認めています。

ただ、一方でそのような細やかさを当たり前のように互いに求めあった結果、強い同調圧力を生み、身動きが取れなくなってしまうことがあるのも事実です。また、残念なことに海外の人々にも同じような細やかさを要求し、「日本人は細かくてやりづらい」というネガティブな評価を生んでいる、という話も耳にします。

際立った特徴というのは何事においてもメリットとデメリットを併せ持つのが常。デメリットについては中国的な寛容やテクノロジー活用のうまさなどを参考に解消しつつ、「ここぞ」という時に日本的細やかさを最大限に発揮し、国際的な存在感を示していきたいものです。

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執筆者

Deeper ライターズ

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